歴史は一つの神話であると思っていた。しかしやがて、続けざまに(いま、ここ)と遭遇するにつれて、私の勉強はにわかに切実さを帯びてくる。(いま、ここ)が私の腕をむんずと掴み、私の顔に平手打ちを食らわし、今お前がどんな目に陥っているかよく見てみろと私に命じ、そうすることで、歴史が作り話ではなく現に存在していること、そして私自身がすでに歴史の一部になっていることをおしえてくれたのだった。(byグレアム・スウィト)



nisetono

さて、今回は明日原ちゃんルートなわけですが、その前にちょい余談というか、リアルタイム対談ネタでいうと、この対談の前の日に我らが残響さんが、やっとノラトトのレビューをエロ助に挙げる!という暴挙にでまして!


残響
7か月前からコツコツ書き溜めてたものを、昨日ちょっとした編集&推敲をして(あれで)、アップいたしました。スライディングですみませぬ


こーしんりょー

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vostok/daktil
昨晩読みましたそして寝坊しました。


残響
なーんてこったい、わたしくがvostokさんの足引っ張ってしまったか!(深夜23時タイミングですみません、そして凄く嬉しいです)


nisetono
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インポテンツの精液ってすごく濃そうですし、逆にインポテンツが妊娠したらひどいことに成りそうだなって言うのが僕の感想。


残響
……リアルにオレンジ色のゲル状の物体の話してよろしいの?(誰得


nisetono
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深海生物の精液みたいですね


残響
まあこの中で、物凄く長い間のノー射精のあと、とある時に射精して人生最大の五寸釘破瓜級の頭痛を味わった人間は自分だけのようですし。さーてこの対談どういう方向に行くんだ。
あ、それと自分のレビューについて補足しとくと、23000字あるんで、この対談ブログと同時並行で読むのはちょっとキツいと思われます。読者への配慮を忘れないこの残響にインポと呼ばわるなど……(事実だけど

nisetono
対談相手の配慮以上に、読者への配慮なんか一切スルーなこの対談でいうべきセリフではないよなぁ。


こーしんりょー
時代は三行要約を求めているが、この対談の字数は…


残響
ええと、現時点までのベスト&インポ対談(ウィザコン、まいてつ、ノラとと)で、150000字はいってるんですよね。そしてトラスタと、「批評の凋落」と、他の自分と偽トノさんのを合わせると、おおよそ25万字は少なくともいってるんじゃないでしょうか


nisetono
まぁそこらへんも含めて、今回の明日原ルートの隠れテーマでもあるんですが(これ、読者と対談相手への配慮な)最近のエロゲ言説系は「配慮なのか馬鹿なのか?」解らないところがありますね。個人的には。

言い方を変えると、それこそ、僕のネタでいえば「長文を配慮して書けないのか」それとも「作品の内容をきちんと分析することができないから、みんなが適当に言っていることを短文でエコーチェンバーしかできないのか?」っていう疑問はありまして。
僕はきほん後者だと思っているんですけどね。

前者も含めて、作品内容に比して批評言説があまりにも貧しすぎる気がする。

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こういうことを言うと「作品をお前は読めていないw」みたいなことを言いたげだと、また例によって「コピペ」的な反応を占めそうなところが駄目っぽいなぁと思うんですが、なんというかそれ以前でして。
その表現に乗っかるなら「作品を読めているかどうか」以前に「果たしてお前はその作品を読んだのか、ちゃんとやったのか?」すら怪しい言説が多いわけです。
「この作品は〇〇である」という言説に対して、いや「この作品は××である」といったように反論しているわけではなく、しいて言えば、言説があまりにも「この作品は〇〇である」に一本化してみんなと調子を合わせているだけじゃね?みたいな違和感が僕にはありますなー(終


残響
そういう意味で言えば、自分にとって「この作品は〇〇である」の一般認識が固定化された状況に「ええっ、批評言説固まりすぎじゃない?」と思った直近の作品が、この「ノラとと」でした……っていうと、なんかネタあわせしてるかと思われそうですが、この対談って恐ろしいほどリアルタイム進行なんだぜ……。

さておき、自分は前からメタファーだの文学だの、って言ってますが、ノラととの批評言説において、そういう文学的解釈をしてる方っていうのが、自分の見たところだと、先んじていらしたのがvostokさんただ一人でした

これは前に自分がツイったことでもあります。いや、自分がvostokさんの後塵を拝すパクリッシュだっていうことではなく。vostokさんに対して失礼じゃないか、って以前に、vostokさんと自分のメタファーだの文学だのにまつわるノラとと史観って相当違いますし。これは半年前から言ってる。
 



vostok/daktil
残響さんのレビューに比べれば僕の感想は貧相でお恥ずかしいですよ。
反応の固定化ということで言えば、個人的には、どの作品の感想を書いても途中からトーンが似てきてしまうところがあって困ることがあります。別にマンネリがそれ自体として悪いわけではありませんが、そういう形をとってしまった場合には、何だか真実味が少ないように見えてしまいますからね。
作品をプレイしているときはいろんなことを感じているはずなのに、終わって言葉にしようとすると似たようになってしまう。賢者モードということか分かりませんが、古今東西、賢者は同じような悟った表情になる気もします。
まあ、偽トノさんのいうように、要はきちんと内容を読めていないということなので耳が痛いご指摘でしたが。
残響さんのレビューについては、それに対する議論もできるといいですね。


こーしんりょー
どの作品の感想でもトーンが似てくるというのは、普通に感想者の個性であり付和雷同ではないと思うので、そういう意味でもそれ自体が悪いとは私も思いたくはないですね。


残響
しかし仮に「トーンが似てくる」ほど感想の純粋な量のテキストを重ねていった方と、「一本化して皆と調子を合わせている」人とでは雲泥の差はあるとは思うのですが。変な言葉の揚げ足取りみたいになっちまいますが。
(付け加えて言うなら、自分はvostokさんの感想における「トーン」の話をすると凄く長くなるのでまたどこかで話させてください)


こーしんりょー
エロゲをちゃんとプレイする、語りの芸風を確立する……人は一体いつになったらエロゲを語れるんだ!


残響
a5


nisetono
まぁ付和雷同と言いますかねぇ。単に「そういう〇〇語りって、お前本当にそれ意味があると思ってやっているの?」みたいな疑問はあるな。


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んで、その〇〇語りとか〇〇フレーズみたいなものは、上の座高検査みたいに「意味がない」ってわかると途端にみんな言わなくなるのよね。超古いフレーズでいえば「エロゲにエロはいらない」とか、ここ数年でいえば「エロゲにシナリオは要らない」とかさー。ここに「Eもうとがエロゲを変える」を入れてもいいなw論者としての一貫性がないってだけなら別にいいんですが。
これが繰り返されると、その「〇〇語りそのもの」に対してもシニシズムが蔓延して、そもそもあまり〇〇語りすらしなくなり、その結果、テンプレ短文化が進行するみたいなところはある。

nisetono
ここらへん、どちらかというと「一本化した感想しか出ない」というよりも「クラスタ毎のエコーチェンバー」という方が強くて「そのクラスタによっては、言っていることは結構違うんですけど、決してそれは交わらない」というところがありますよね。エロゲクラスタは今やそこまで「豊か」ではありませんけど、まぁネット全体でいえば。
例えば、エロゲ以外でいえば、リアルタイム進行ネタでいえば、今回の選挙でいうと、経済関係ネタですね。まぁその一例でいえば「消費税増税をめぐる是非」とか。
この場合、まぁこれは昔からそうだったと言えますが、増税反対派と増税賛成派が基本的に「バトルしあう」っていうのは、匿名以外の実名知識人空間でも、殆どないですよ。
自分の陣地に立てこもって、単に仲間内の信者を獲得するだけの言説にとどまっていて、自分たちの陣営の弱点を攻撃することなんて殆どなくて、身内の向けの言説をダラダラ流しているだけ

こういうのをエコーチェンバーというんですけどね。
まぁほかの陣営を攻撃するぶん、まだエロゲクラスタと比べたら、議論に活気があっていいなぁとは思いますし、そもそもエロゲクラスタのおいて「そんなの必要か?」っていう議論はあるにしても、僕としてはこういう文脈で黒木ママを批判できるのか?っていう感じはしますな
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vostok/daktil
政策は多数の人間の「利害」を対象にしたルールなので、議論にはしやすいでしょう。消費税をやたらと内面化している人も中にはいるかもしれませんが。
「意味」の根拠をどこに置くかというのは、自明でもないし、共有されているわけでもないです。それがないと思ってしまったら、何かの論として書くことはできなくなる

書くことの価値がプレイ体験そのものに対してあまりにも低くなるので、適当になるけど、そのことによって必ずしもプレイ体験が貧しくなるわけじゃない。

貧しい感想によって、プレイ体験自体も後付けで貧しく短絡化されてしまうことはあるでしょうが。

論ではなく感想としてはそれでも一貫性はあるわけで、でもそれを一貫性といってしまえばおしまいかもしれませんが。

僕は論を張る力も覚悟はないので自分の文章は感想と呼んでいますが、それでも何かの筋は通せればと思っているので未練がましいタイプです(自爆)


そう考えると、エロゲクラスタでエコーチェンバー現象があるというのは、エロゲーが政治化しているということなのか?笑


こーしんりょー
「貧しい感想によって、プレイ体験自体も後付けで貧しく短絡化されてしまうことはある」って、ものすごーく耳が痛い話で、そこそこエロゲーも本数をこなしてからというもの、記憶に残る/残らない作品のフォルダ分けが脳内でされていってしまうことが避けられないのですが、私の場合はプレイしたゲームは基本ブログで記事にするスタイルである以上、プレイ体験以上に「書くこと」のウェイトが大きいなあと感じたりしますねー。
エロゲー界隈(というかオタク界隈)のエコー・チェンバー現象は、政治化というよりコミュニケーション・ツールとしての作品の使い倒しと私は見てますね。


nisetono
消費税が内面化している自分の一例


a8


vostokさんの話にこーしんさんの話を絡めると、意味の根拠をどこに置くのかっていうのが「自明されていないように見えて、共有されてもいない」けど、それが故にコミュニケーションとしては、貧しくなるというのはあるような気がしますね。

まぁ簡単なモデルでいうと、このノラトトについて、僕がAといい、皆さんが以下B,C、Dという評価を下したとします。それは別に、皆さんがそれぞれの意見を「肯定するか否定するか」に関わらず、とりあえず皆さんがそれらの発言を読めば「ノラトトにA,B,C、Dと言っているな」とはわかるわけですよね。

これらは「自明の文脈」ではありませんが、まぁ「緩い共有」ではあります。
これは、僕を含めた皆さんの「ノラトト感想A,B,C,Dは「果たしてどのように構築されたのか」」をさらに遡行して考えと、問題がクリアになるとは思うんですよね。
それは、もちろん一般的には「自分で考えた」というべきで、それは一般論としては間違ってはいないし妥当な言い分ではありますが。とはいっても、それらが他者に通じるメッセージである以上、それらの記号は社会的に言語によって成り立っている部分が「多い」ので、そうした「自分の感想」すらも「何らかの緩い共有」によって成り立っている。

nisetono
そうやって、他者の社会的言語という「広い共有」を前提しながら、僕らは「自分の感想」を構築していくわけですが、先の話に戻ると、エロゲクラスタの言説が「短絡的なコミュニケーション」を前提とするような「広い共有」に変わっていくと、そうした「短絡的なコミュ」以外の広い共有が弱くなるので、そうやって批評や感想が弱くなるかもしれない。


vostok/daktil
そういえば数日前に、有名なコンビニ店長さん(と思われる人い

がタンブラーで、最近のエロゲーの感想の貧しさについて書いているのをみかけました。昔(「あの頃」)は共有されているものがあって、それは今でも自分には感覚的なものとして残っている、みたいな話だったと思います。なかなか本題に入れないので、この方とその時代の話は今はする必要ないと思いますが、先程からのお話のついでに。



残響
全然うまく言語化できなくてアレなのですが……というかこの「言語化うまく出来ない」ってのが示す通り、残響はどうも「自他の区別」というか「主客の区別」が上手くついてない人間らしく。まあ自分はさておき、こういった「短絡的なコミュ(の貧しさ)」において、主観or客観ってどうなってるんだろう、という素朴な疑問。
もちろん
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nisetono
それでは、今回は残響さんの最初の「配慮」ネタに配慮して、そろそろ本題の明日原ルートにここらへんを引っ掛けるならそういう「貧しさ」っていうのは、実に言語化が難しいところはありますよね。

自分の環境の貧しさなり、語彙やコミニティの「貧しさ」というのを「言語化」するのが難しいのは、一般的には「社会的な配慮」つまり「そういう気の毒な人について語ってはいけません」という抑制が原因だと思われてますが。
ここで「てめぇらは俺たちのことを貧しいって言いやがって」という貧しい皆さまの為に「配慮」すれば
残響さんだって、自分のレビューで、明日原ルートについて語るのは随分と難しかったでしょ?


残響
入場曲 



ええと……ねぇ……。自分のレビューでも、トラウマ暴露と共にこのあたりをしっかり言及するのは、やれませんでしたよ。ひどい話ではありますが、他者のツッコミによるなんかを、こうした議論の場で必要として、ようやくまともな言説に仕立て上げられるレベル。
まぁ前回のヒキでいうとこの「トラウマ大爆発」な部分ですねー。


nisetono
なんで残響さんはこんなキモいおっさんの音楽ばっか聴いているんだろう?もっとパスピエを聴こうぜ!




残響
ぶっちゃけ今回はパスピエのこの曲がきたってことで、二番の歌詞をネタにメタファー論を論難されるとおもってたぜ!


nisetono
いやまぁそこらへんも伏線にしているんですけどねwと釘を刺しておきますが


残響
ギャーヤブヘビ
一応パスピエ「永すぎた春」の歌詞はこちら 

nisetono
等身大の自分なんて、どこにもいなかったー
こういうのは詩にするのと簡単ですけど、こういうのを散文でやっつけるのはなかなか骨が入りますからなー


残響
「儚いものこそが 美しいものだった」「美しいものこそが 儚いものだった」 ……

わかっていましたさ。守ろうとしましたさ。でも、守れたかっていうと話は別でしたさ。

さあ、どこから対談を進めていきましょうか?
まあとりあえず、明日原ルートにおいて一番のむぐぐポイントであるこれをぶっこませてください。

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nisetono
しかし僕も対談相手に容赦なくデッドボールを投げるのが好きなんですが、残響さんも時たまにこういう「お前、何処に向かって球投げているの?」たいなことをやってくれて、本当に楽しいなぁと思いますよ。
普通、初っ端から「エンディング間近」のキャプを張って「ぐぬぬ」とかやりますか?

司会進行の僕を殺しに来ているとしかいいようが無く、これで容赦なく残響さんをフルボッコに出来ると思うと、実に気が晴れますねぇ。まぁそれにマジレスするなら、
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ってことなんじゃ無いですかね。あるいはまた

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このどちらを取るかというか話であって、まぁ世の中そんなに上手くは行かないわけですな。


それにしても、パトルートにはあんなに多弁な残響さんが、こうやって明日原ルートにはトラウマを抱えながら沈黙するの、別に打ち合わせしたわけじゃないですけど、本当に僕の予定通りに行ってくれて、残響さんには感謝感謝と言うほか他は無いんですが、見事に前半の前フリと繋がっている。


残響
打鍵のスピードが明らかに違うことは、この対談リアルタイムで付き合ってくだすってる御三方が証人ですからね
「発言パス」をやらかしたの、この対談ではじめて

nisetono
「コミュニケーション重視」言説派にとっては、残響さん的なパトルート解釈は実に都合が良いわけですよね。だって「新しい世界にずっといられる」から。
そうして、知ることによる責任を回避出来る。ずっと世界が新しいままで、古い世界の責任を放棄できたら、これくらい楽なことはないっすからねぇ。

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まぁ残響さんに対しては「軽い球」と見せ掛けて、スゲぇ重い球をさっきのシカエシとして投げつけますが(読者への配慮)、このルート、別にヤンキー云々は関係ないじゃ無いですか。

黒木ルートがべつだんママンとかあまり関係なかったように。



ノラトト対談-ノラと明日原と潮干狩りルート2「暗闇と目が合えば、自分にも暗闇があることに気づいてしまうから」